戦争する気なら、中東や日本から軍隊を引き上げたりしない
アメリカには金がないから軍隊引き揚げると言ったトランプ
この発言に尽きると思うのですが、
トランプが好戦的で、アメリカに逆らう国は容赦なく軍事力で叩き潰す、
なんてことをしようと思うのであれば、
世界中ににらみを聞かせられるように、米軍を配置するはずです。
しかし、好戦的なマイクパフォーマンスの一方で、
日本は金持ちなんだから、自分の国は自分で守るか、
米軍の維持費をもっと出せ、と要求しています。
ことと次第によっては、米軍をグアムまで引き揚げる、
とまで言っているのです。
経済成長を倍にしようと思ったら、戦争なんてしているゆとりはない
そもそも今のアメリカが、
何のために、どの国と戦争を始める、というのでしょう?
ISISは国ではなく、ほとんどテロ集団なので、
ISISとの戦いは戦争ではありません。ただのテロ対策です。
そして、外国と戦争するとしましょう。
その費用は、もちろん平時の訓練費などよりも大きくかかります。
一時軍需産業にお金が回ることにはなるでしょう。
消耗品を生産するために。
では、その資金はどれだけ、経済成長に寄与するのでしょうか?
国家の経済成長も、基本的には投資に対するリターンがどれだけあったか、
資本を投下してどれだけの付加価値をつけることができたのか、
ということに過ぎません。
だとすると、戦争をして、消耗品をたくさん海外で使ってくるのはいいですが、
その資金は国内で循環してなにか新しいものを生み出すのでしょうか?
国内ではきっと批判の嵐が起こり、
暴動に発展する可能性すらあるというのに?
それを彼は望んでいるのでしょうか?
トランプは10年間草の根の活動をしてきた、努力の人
トランプは、たまたま大統領選に出て、
ポピュリズムで扇情的な事を言って、
頭の悪い貧乏な白人のアメリカ人男性を喜ばせて、
その結果人気を集めた、
という風に解釈できるような報道を目にします。
このようなスタンスの報道こそ、
正に差別主義的な言動そのものですが、
マジョリティに対する差別は許される風潮がメディアにはあります。
(ちなみに日本でもそういう気配はありますよね)
さて、トランプが何をしてきたか、というと、
全米の各地で50~100人の集会を繰り返してきました。
それによって、地道な支持基盤作りをしていたのです。
さらに、大手メディアのNBCにて、
The Apprentice(アプレンティス)という
ビジネス版ガチンコファイトクラブのような番組のホストを10年務めています。
十数人のApprentice(見習い)たちが、
就職を希望する会社で働き始めます。
そこで繰り出される数々の課題をこなしながら、
1人また1人と脱落者が出ていきます。
(WWEのビンスのようにトランプが”You’re FIRED!”というのが決めゼリフです。)
そのような番組のホストをこなしながら、
政治的な課題について学んだり、
人脈を築いてきた、というのが今のトランプなのです。
このような地道な努力の末に掴んだ勝利を、
みすみす手放すようなこと、
しかも、国民のためにならないようなことを、
そんな軽率にするのでしょうか?
今のトランプに関する印象は
メディアによってかなりひどく操作されていると言っていいと思います。
国民の半分に支持されているのに、
殆どのメディアで支持されていない、
ということは、フェアに報道されていたら、
もっと圧倒的な支持をトランプが得られていた、
という可能性さえあります。
日本のメディアはいつも通りおかしい
レディ・ガガがトランプタワーの前で
フリップを持って立っている姿がニュースで流れました。
フリップに書かれていたのは
”LOVE trumps hate”
日本語のテロップには
”トランプは嫌い!”
そう書かれていた画像は
いたるところで拡散されています。
LOVEはどこへ消えたのでしょう?
Loveはhateにtrumpするということ。
つまり、愛は嫌悪に勝つ(trump)という意味です。
もちろん、trumpという言葉をあえて使ったということに
皮肉が込められていることは言うまでもありません。
現にレディ・ガガはTwitter上で、
後出しジャンケンのChange.orgイベント
「選挙人にヒラリーを選ぶように呼びかけよう運動」を
広めています。
一部の一般人の活動が、
法律に基づいて決められて出た投票行為の結果を覆そうという活動です。
まとめ:戦争はトランプの10年間を無にする行為。簡単にはやらないでしょう
これが結論です。
簡単にはやらないでしょう、というのは、
よっぽどのことがあったら武力行使はするでしょう。
アメリカ人がISISによって危機的状況に置かれたら、
それはテロ対策で制裁を行なう、ということですね。
ただの自衛行為で戦争ではありません。
たとえば、中華人民共和国と敵対して、
核戦争になる、なんてことも、
アメリカ国民の命を危険に晒すことですし、
市場としての中華人民共和国を失うことになるので、
経済成長させるということと反します。
安心して下さい、トランプはそこまでバカじゃありませんよ
ちょっとお調子者で口が悪いんです。
詳しくは、江崎道朗さんの
「マスコミが報じないトランプ台頭の秘密」をどうぞ。
【10月8日配信】特別番組「マスコミが報じないトランプ台頭の秘密」江崎道朗・内藤陽介・倉山満【チャンネルくらら】