メディアはある程度バイアスがかかっていることを前提に考えるべき
日本には放送法というのがあり、「公平・公正」で、議論の別れるトピックについては、多様な意見を取り上げるべき、というお題目があります。
しかし、そのお題目が守られている、と感じる人は少ないでしょう。
「公平・公正」、「不偏不党」とは具体的にはどういうことか|NHKよくある質問集
例えば、麻生自民党が惨敗し、民主党が政権を取る前、どのような報道をされていたか、というと、政権運営能力や、政治家としての手腕、ではなく、「ホテルのバーに通っていること」でした。
麻生叩きと鳩山擁護の偏向報道に見る日本のマスコミの信用度 – 日本が好きなだけなんだよ
でも、ではそれが悪いのか、というと、メディアも商売で、そういう報道をすると数字が取れるから、商売としてやっているだけです。
そのくらい割り切ってメディアを見た方が良いでしょう。
毎日新聞、朝日新聞は反安倍、読売新聞、産経新聞は親安倍の傾向があります。
と言っても、全記者がそう、というわけでもないため、記者によって書くことはちょっとずつ変わっていますし、編集者によっても異なるでしょう。
それは、報道が「事実を伝える」と「分析する」「意見を述べる」という、別種のことをしているからです。
「アメリカ」と言ったときに何を指すのか?
日本で報道されるときに入ってくる情報は、テレビや新聞の海外報道部によるものが多いでしょう。
メディアは「アメリカ」と一緒くたで言いますが、日本に自民党と民進党があり、民団と日本会議があるように、主義主張の異なる政治的組織がたくさんあります。
極端な例でいくと、赤旗、聖教新聞は共産党や創価学会の発信したい情報を発信しています。その代わりに、その支持母体から購入されることで成り立っています。
だとすると、日本のメディアがどのような情報の得かたをしているかで左右される可能性というのは十分あります。
日本テレビの提携先は、NBC
NBC(National Broadcasting Company)は1926年にラジオ局として創業したテレビネットワークです。テレビの開局は1938年で、アメリカの3大ネットワークに数えられる、古参のネットーワーク会社です。
NBCは2032年までのオリンピック放映権を持っていることから、2020年の東京オリンピックもNBCを中心に配信されるものと考えられます。
バイアスはLeft-centerdと、民主党よりの報道をする傾向があります。
フジテレビの提携先はABC
ABC(American Broadcasting Company)は1943年にNBCから独立する形で創設されました。テレビの開局は1948年、アメリカ3大ネットワークの一角です。
親会社はウォルト・ディズニー・カンパニー。
2010年に、トヨタのリコール問題について捏造動画を作成したことで一部有名になりました。(電子部品の不具合による急発進が発生、という話でしたが、米運輸省の調査により、不具合ではなく、運転手のミスと確認されました。)
トヨタ、ABCに放送取り消しを要求(WSJ 2010/3/19)
「遺憾ながらABCは2月22日の放送で、社会全体への利益よりも恐怖を利用することを選択した」と指摘した。
ABCも民主党寄りのLeft-biasedの報道傾向です。
NHKはABCとCNN
ワールドニュースでも配信しています。
CNNは1980年に開局したケーブルテレビ専門のニュース専門チャンネルです。
タイムワーナーグループ参加のターナーブロードキャスティンググループに属しています。
CNNはLeft-center biasとなっていますが、他の報道局と異なるのは、
Clinton New Networkや、Communist News Networkと、政党(というよりクリントン財団?)との癒着を指摘される点です。反共和党・反トランプ、親クリントン・民主党、という、イメージとしてはBreitbartの対極にあります。
尖閣沖の海上保安庁船が中国漁民の衝突テロにあった際、当時海上保安官だった一色正春氏は、CNNに映像データを送ったとされています。
捜査関係者によると、海上保安官は任意の聴取に対し、「SDカードをCNNに郵送したのは、ユーチューブに投稿する前の10月下旬から11月初旬」と説明しているという。
この点から見ても、親中傾向が透けて見えます。(この当時オバマ、習近平は蜜月関係でしたね)
TBSはCBS
CBSは1927年創設の最古参のネットワークの一つです。アメリカ3大ネットワークの一角です。
ちなみに、提携しているTBSはCBSに習って名前をつけたそうです。
ABCもLeft-centerの民主党より報道傾向です。
テレビ朝日はCNN
前述の通り、CNNはトランプからClinton News Networkと呼ばれるくらいに、クリントン支持に傾倒したニュースです。
CNNのニュースを見ていて、フラットな視点で情報を発信していると思う人も少ないと思いますが、日本の英語教材にもなっているメディアなので、無条件に信用してしまう、ということも起こりうるかもしれません。
アメリカ3大ネットワークか4大ネットワークか
アメリカのメディアにおける3大ネットワークは、ABC、CBC、NBCです。
4大ネットワークとなると。FOXが入ります。
FOXはRight biasの共和党寄り報道傾向です。
3大ネットワークは全て民主党より、4大ネットワークは民主党3対共和党1と、劣勢ですが、0ではない、という状態になります。
21世紀FOXの傘下にあり、Xファイル・24-TWENTY FOUR-、プリズンブレイクなどで話題になりました。
日本のテレビ局とは提携していないため、地上波で見ることはほとんどありません。
FOXは1996年設立の新興メディアですが、4大ネットワークと呼ばれるまでの存在です。そういう存在ですが、FOX newsは信頼性が薄いMedia bias Fact checkは判断しています。Media bias Fact Check自体もちょっと偏っているんだろうな、という気はしますね。
日本の地上波メディアと提携しているアメリカメディアは全て、Left-centerd biased
ここまで日本の主力メディアがどのアメリカメディアと提携してアメリカのニュースを配信しているかを確認してきました。
アメリカ3大ネットワークのNBC, CBS, ABCはいずれもLeft-centerd biasedなので、中立的なメディアとはされていません。また、よく日本でもアメリカのニュースメディアとして取り上げられるCNN(英会話教材にもなっていますね)も、同様です。
アメリカNo.4のメディアネットワークのFOXが、Right Biasedです。
しかし、これは日本に連携していません。(ケーブルテレビで見られるところはありますが)
では、これが何を意味しているでしょうか?
普通にしていると、日本で目にするアメリカメディアはリベラル寄りに偏っている、ということになります。
日本の新聞でいくと、朝日新聞ばかり読んで、読売も産経もない状態です。
ちなみに、WikileaksはRight-centerd biasedなので保守寄りです。
オルタライトのBreitbartは当然のようにExtreme寄りの極端な保守系メディアです。
英語が読めるなら英国The Economistがオススメです。
The Economistは最もバイアスの少ない部類の国際政治・経済雑誌です。
また、歴史も長く、知識層に国際的に支持・信頼されている雑誌でもあります。
あくまでもイギリスの雑誌なので、アメリカの権力闘争からは一歩引いた立場にあります。アメリカとイギリスは重要な同盟国なので、その観点から、国際情勢、アメリカについてを論じています。
また、トランプ大統領の側近インフォグラフィックなど、非常にクオリティの高い情報を提示してくれる雑誌でもあります。The Economistがイチオシです。
英語だけだとしんどい、という人はウォールストリート・ジャーナル日本版 がオススメです。
Wall street journalは評価としてはRight Centerd biasなので、他のニュースメディアと併用するとバランスが良いです。
トランプ大統領より、というよりは共和党寄りというスタンスなので、トランプ大統領を攻撃していることもあります。
また、WSJで学ぶ経済英語というコラムも日本版だとありますし、定期購読するとアメリカ版、ヨーロッパ版、アジア版と3種類の新聞を全て(英語で)購読することも可能です。
日本とアメリカの関係については、アメリカ側の視点というのがわかるため、日本の視点と比較して、論点を深めることもできるでしょう。
アプリを使えば、通勤時間で手軽に購読もできるため、非常に手軽でもあります。
まとめ:メディアはバイアスを分かった上で正しく使いましょう
日本の民放テレビ局の海外報道部は、「LOVE trumps hate(愛は憎しみを倒す)」を「トランプ嫌い」と訳してしまう程度に人材が足りていないところです。そのため、海外のニュースソースをそのまま流してしまう、ということもしばしばある、というのが中の人の話です。
そのニュースソースがリベラル(要はアメリカの民主党支持)に偏っているというのはここまで述べた通りです。
だとすると、それを分かった上で、情報の取捨選択ができることが望ましいでしょう。
Breitbartは偏りすぎているので、たまにでいいと思います。(私はよく参照していますが。)
効率やバランス・信頼性を考えれば、The Economistとウォールストリート・ジャーナル日本版 の併用が一番おすすめですが、どちらか一方を選べ、と言われたら、毎日配信されているウォールストリート・ジャーナルでしょう。