トランプが大統領になったら日本がどうなるのかを真剣に考えるために
トランプの今後を考えるために知らないといけないこと
トランプ大統領の元のアメリカが、
日本や世界にどう働きかけるかを考えるためには、
そもそもトランプがどういう人なのか、と同時に、
アメリカという国がどのような仕組みで動いているのか、
そもそも世界の指導者はどのような考えのもと各国の国益を実現しているのか、
これを知らないといけません。
そして、今回のアメリカ大統領選挙の経過と、
その時のメディアの動き、報道のされ方、選挙後の動き、
これらを考えると、情報源が1つでは、将来を見誤る、
ということが浮き彫りになりました。
(複数の情報を比較して事実を分析するのがインテリジェンスですけどね)
トランプとはどういう人間か
トランプ本人が書いた本
とりあえず、自著は外せないでしょう。
まるで、その後メディアからの猛攻撃があることを見越したかのようです。
自分の言葉で意見を伝えるための手段を、トランプは分かっていたのでしょう。
トランプが大統領として何を目指しているのか、
メディア戦略としての演説とはまた違った、
冷静なトランプを読むことができます。
専門度 ★★☆☆☆
お手軽度 ★★★★★
こちらは自伝に近いエッセー集です。
トランプの政治思想、というよりは、
トランプの人生観などがわかります。
特に、不動産王として財を成すに至ったプロセスからは、
トランプが仕事を愛していることが伝わってきます。
目の前の問題に対して、素直に自分の持っている武器を正しく評価し、
最大限に活用しながら立ち向かっていく人間トランプがわかる本です。
専門度 ★☆☆☆☆
お手軽度 ★★★★★
アンチトランプメディアが書いた本
自伝と正に対になる存在が、
ワシントン・ポストの「トランプ」です。
トランプが自身のTwitterで、退屈な本だ、と
不買を呼びかけたことでも話題になりました。
ワシントン・ポストは常にヒラリーサイドについていた、
いわゆるサヨクメディアです。(アメリカではProgressiveと呼ばれているそうです。)
つまり、アンチトランプ本ですが、
あくまでも取材をもとに事実を述べていると考えられます。
(主観が入っている部分があればそれはアンチの意見として見る必要があります)
自伝と比較しながら読むのには適していると思います。
専門度 ★★★☆☆
お手軽度 ★★★★☆
ワシントン・ポストの本と基本的なコンセプトは同じですが、
別の確度からのアンチトランプ本がこれです。
本の推薦文を見る限り、コンセプトはわかりやすいでしょう。
専門度 ★★☆☆☆
お手軽度 ★★★★★
日本人としてトランプ現象をどう考えるか
トランプ現象はどのような背景で起こったか、
日本人の視点から知りたい人は、
江崎道朗さんの本がおすすめです。
専門度 ★★★☆☆
お手軽度 ★★★★☆
トランプ政策を国際政治学の観点から分析しているのは、
トランプの勝利を確信し、早くからその対策を訴えてきた
国際政治学者の藤井厳喜さんです。
どのような本になるのか、今から楽しみですね。
アメリカの政治がどのように動いてきたか
アメリカは一枚岩ではなく、ざっくり分けても保守派とリベラル派に分かれます。
共和党支持者と、民主党支持者と無党派層、というわけ方であれば3分割です。
そのうち、実は1番日本で意見の聞きにくいのはアメリカの保守派の意見です。
彼らがどのような経緯を得てきたのかをまとめたのがこの本です。
現代アメリカ保守主義運動小史 (第一プリンシプル・シリーズ)
- 作者: リーエドワーズ,Lee Edwards,渡邉稔
- 出版社/メーカー: 明成社
- 発売日: 2008/08
- メディア: 単行本
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専門度 ★★★★★
お手軽度 ★☆☆☆☆
アメリカ政治の歴史を振り返るには、
歴代アメリカ大統領が、何をして、何を考えて、
どう世界に働きかけてきたのかを考える必要があります。
それをまとめたのが倉山満さんです。
実は、トランプについても言及されていて、
トランプ大統領になったときに、日本人がどのように行動するべきかを、
考えるいいきっかけにもなる本です。
専門度 ★★☆☆☆
お手軽度 ★★★★☆
また、アメリカに都合のいい歴史観ではなく、
現在解明されている事実を元にアメリカを見直すなら、
面白く読める次の本がおすすめです。
専門度 ★☆☆☆☆
お手軽度 ★★★★★
また、アメリカのリベラルがどのような現状に置かれているのか、
この裏を読み解くには、第2次世界大戦の時期に
世界で何が起こっていたのかを知る必要が、実はあります。
学校やテレビでは絶対に教えてくれない、
ソ連のスパイ組織コミンテルンの活動について、
江崎道朗さんが書かれています。
コミンテルンとルーズヴェルトの時限爆弾―迫り来る反日包囲網の正体を暴く
- 作者: 江崎道朗
- 出版社/メーカー: 展転社
- 発売日: 2012/12
- メディア: 単行本
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専門度 ★★★★★
お手軽度 ★☆☆☆☆
そもそも国際政治がどのように動いているかを知るために
人気メルマガロシア政治経済ジャーナル著者の北野さんが、
国際政治の動きについてまとめています。
この国際関係のなかでどうすれば日本が自立できるのかが率直に書かれています。
また、プーチンが日本の首相になったら、という、コンセプトも非常に面白いです。
日本自立のためのプーチン最強講義 もし、あの絶対リーダーが日本の首相になったら
- 作者: 北野幸伯
- 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル
- 発売日: 2013/11/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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専門度 ★★☆☆☆
お手軽度 ★★★★★
さらにその背景となる世界が動く原理を知りたい人は、
クレムリンメソッドを学びましょう。
日本人の知らない「クレムリン・メソッド」-世界を動かす11の原理
- 作者: 北野幸伯
- 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル
- 発売日: 2014/12/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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専門度 ★★★☆☆
お手軽度 ★★★★☆
日本人には戦略が足りないという問題意識のある人はコチラ
日本人には戦略がないから、局所的には他国に勝てても、
大局的に見ると負けてしまう。
だから、最初はトランプといい関係を築けているように見えても、
実はトランプにいいように扱われてしまうのではないか。
という危機感がある人は、
他国がどのような原理で国際情勢を見ているか、
その基礎を学べる地政学・戦略学がおすすめです。
まずは、日本人が個人としてどのようなことを考えるべきか、
また、なにを考えていないから他の国に負けてしまうのかを考える契機になる本です。
専門度 ★☆☆☆☆
お手軽度 ★★★★★
そして、他の国、とくにアメリカが何を元に世界戦略を考えているのか、
そのベースは地政学です。
奥山真司さんは、イギリスで地政学・戦略学の博士号(Ph.D)を取られた、
まだ若い学者の方です。
様々な地政学の名著の翻訳も手がけられており、
日本で地政学について学ぶなら、この人、という人です。
専門度 ★★★★☆
お手軽度 ★★★☆☆
日本の政治の動き方を知りたい人
安倍政権に政治を任せていてほんとうに大丈夫なのか?
と不安になる人も多いハズ。
そんな人は、そもそも日本の政治がどのように動いているのか、
政治のルールを知った上で考えるのが良いでしょう。
総理の実力 官僚の支配 ─教科書には書かれていない「政治のルール」─
- 作者: 倉山満
- 出版社/メーカー: TAC出版
- 発売日: 2015/07/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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専門度 ★★☆☆☆
お手軽度 ★★★★★
実はこの本には、アメリカの政治の仕組みも簡単ですが触れられています。
まとめ:トランプに決まったからこそ、これから先を考えよう
トランプ大統領になることが決まった以上、
アメリカ国民が投票という民主主義の原則的なルールに従って結果を出した以上、
その結果には従わなくてはなりません。
では、日本がその後どのような行動を取っていくのか、
それはまた別の話です。
アメリカ大統領がどんな人間であれ、
日本は自分の国益を守るための行動を取ることが重要です。
その行動を取るために必要な勉強をして、
様々な出来事に備えましょう。