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元号は、天皇が定め続けた結果少なくとも1300年続いて今も残っている
元号そのものは中華皇帝が自分の御代であることを示すためにつけ始めた、
というのが事の起こりでした。
聖徳太子が
「日出処の天子、日没する処の天子に送る」と手紙を書いたのは、
歴史を勉強する中でも、印象に残りやすい話ですね。
これは、日本が中華帝国の属国でない、
対等の国家としてやりとりしていたということです。
元号は、その国を治めている、
天下の統治者がつけることを許されるものです。
なので、日本の元号が中華帝国と一緒に移行したことなどはありません。
つまり、日本は中華帝国と対等であり、
中華文明に並ぶ文明レベルの高さと独立した国家である、
ということを示しています。
実はジャパンもニホンもニッポンも、一緒
実はJapan（ジャパン）も日本から来ています。
13世紀頃日本という感じはジップンと読んだそうです。
国がグーなので、ジップングー、が、ジパングとなった、ということです。
黄金の国ジパングと言うのは、
黄金の国日本国、という意味だったんですね。
例えば韓国は英語でKorea(コリア)ですが、
Koreaのもとは高麗（コウライ）から来ています。
高麗は10~14世紀の国です。
そう考えると、日本という国名がどれだけ強い名前なのかわかると思います。
統治者が一貫していることの意義
天皇とはどういう存在か、国王や法王と比べてみる
日本の元首＝統治者は天皇です。
日本は立憲君主制の国であり、
天皇の立場はイギリスの王室など、
他の立憲君主制の元首に近いものがあります。
天皇は国家の儀礼に加えて、
神道の長でもあるため宗教的儀式も行います。
そのため、カトリックの
ローマ法王（Pope）に近い面も持っています。
行政権の長と国家元首が一致している、アメリカ大統領の場合
天皇が日本を統治している国家元首である、ということに対して、
反感を持つ人はそういないのではないかと思います。
（しっくりこない、ということはあるかもしれません）
しっくりこないにしても、他の人と比較するとどうでしょう？
例えば、
「安倍晋三が統治している」
「菅直人が統治している」
「鳩山由紀夫が統治している」
「田中角栄が統治している」
どの場合でも、別に良い、というひとと、
反感を持つ人（しっくりこないではなく）が出てくるのではないでしょうか？
内閣総理大臣が国家元首になるということは、
行政権の長であり、国家元首でもある人がいる、ということになります。
では、実際に行政権の長であり国家元首である、
アメリカ大統領を例に取ってみましょう。
ドナルド・トランプに統治されることを望まない人、たくさんいます。
ヒラリー・クリントンに統治されることを望まない人、たくさんいます。
つまり、どちらが大統領になっても、
国民が「元首を認める」ということすら、統一されるか危うい、
国家が分断されている状態、が、発生します。
カリフォルニア州が独立を図るという事態まで発展してしまいました。
アメリカ大統領は、
4年に1度、1年以上の期間をかけて国民の間接選挙にて決定します。
なぜそれだけの時間がかかるのか？
それは、どこの馬の骨とも分からない人間を
国家元首として認めたい人がいないからです。
それだけの時間をかけてでも、
国家元首に対する認識はズレが発生してしまうものなのです。
天皇は人格を継承している
それに対して、天皇・皇室というのは、
日本国に対して、国民に対してどのように接してきたか、
どういう存在であったか、というのがわかるようになっています。
これは安心感や、信頼感を裏付けるものです。
政治に対する不信感はあっても、国家の分裂までは至りません。
まとめ
国民主権、といったところで、
結局最終責任者となる国家元首を
どの国も必要としています。
その国家元首が、どれだけその国にとって信頼できる存在なのか、
それを感じる上で、その長さや馴染み具合を図るのに、
元号を引き継いできているという事実は一つの要素となるのではないでしょうか。
【6月30日配信】討論暴論強硬論平成27年6月号「日本の元号を語ろう！」 高森明勅 宮脇淳子 倉山満【チャンネルくらら】
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