とりあえず買っておこう、が引き起こす「積読」の沼
Amazonや日本の古本屋で、古本が簡単に手に入るようになりました。
あるいは、Amazonのワンクリック購入や、セール。
今しか買えない、今しか安くない・・・
など、積読に至る罠が増えてきました。
実際に、私自身も、300冊近い積読を抱えていて、処理に困っていました。
そこで佐藤優さんの「読書の技法」にヒントを得て、やってみたのが、
「3分間スクリーニング読書」です。
簡単に言えば、
3分間で本1冊に目を通し、
簡単なメモを書くことで、
その本を今読むべきか判断しよう、
というものです。
主な目的は、
・本当はいま読むべきで手元にあるのに気づいていない本をなくす
・全く目を通していない本をなくす
・読書の優先順位をつける
という3つです。
3分間スクリーニング読書法のポイントは、
「目を通してメモするまで3分でこなすこと」
ただ1つです。
内容をこれから説明していきます。
1冊3分でざっと目を通しメモを取る、3分間スクリーニング読書術のすすめ
3分間スクリーニング読書では、積読に目を通して、メモを取ります。
そのため、積ん読と、筆記用具が必要です。
それぞれの使い方と、手順を説明します。
用意するもの
ノート、ペン
積読(ビジネス書や技術書など、文学作品以外)
手順1:積読を10冊用意する
まだ読んでいない本、あるいは読んだ記憶がない本を10冊用意します。
10冊だと、3分×10冊で30分でスクリーニング読書ができます。
もちろん、もっとやってもいいですが、結構な集中力を必要とするので、
30分くらい集中して行うのがおすすめです。
手順2:スクリーニングメモ用のノートを準備する
ノートは何でも構いません。
100円ショップに売っているCampusノートでも、なんでも、
気軽に書けるものがあれば十分です。
私は、A4の方眼ノートが好きなので、基本的にA4方眼を使います。
また、ペンは極力書きやすいものが望ましいです。
30秒しかメモを取る時間がないので、途中つっかえていたら、
メモの密度が下がったり、集中が切れたり。
1分間ノート術のゼロ秒思考でお馴染みのVCornが書きやすくでおすすめです。しかし、これも、書きやすい好みのペンが手元にあるなら、それで十分です。
手順3:3分の繰り返しタイマーをセットする
3分間で行うため、3分間のタイマーをセットします。
これはスマホのタイマーアプリで十分です
何度もセットする手間を考えると、繰り返しができるもののほうがよいでしょう。
手順4:2分半で目を通し、30秒でざっとしたメモを取る
3分間の使い方は、
2分半で本に目を通し、
30秒で簡単なメモを取る、
だけです。
それを10冊分繰り返します。
目を通すときのコツは、目次に時間をさくことです。
30秒から1分目次に使っても構いません。
まずは、
全体感がどうなっているのか、
ゴールはどこに向かっているのかを把握することがとても大事です。
その上で、全体にざっと目を通し、本文の構成を把握します。
図や色使いが多く、読みやすさを重視しているのか、
章末にまとめがあるのか、あるいは質問・課題があるのか、
数式が多く読み解くのが大変そうか、など。
目次と本文に目を通して得た印象を30秒でメモにします。
書くべきことは4つです
<メモに書くべき4つのポイント>
1.本のタイトル
2.簡単な印象
3.本の構成
4.簡単な使い道
1項目10~20文字に簡潔に書けば、30秒で十分です。
手順5:目を通した本を振り分ける
メモを書いたら、読んでいた本をおいて、次の本に移ります。
その際、読んでいた本を置く場所を3種類用意します。
・すぐ読むべき本
・後でいい本
・不要な本
です。
特に、すぐ読むべき本を抽出することは、スクリーニング読書の大きな目的です。
手順6:10冊読み終わったら、ノートを見直して、必要なことを追記する。
10冊読み終わったら、簡単にノートを見返してみましょう。
特に最初のうちは、1冊目と10冊目でメモの内容に違いがあるかもしれません。しかし、たかだか30分前に目を通した本のことなので、記憶に残っているでしょう。
必要と思われることは、後から追記してしまえばいいのです。
もし、追記することがなかったら、それでOKです。わざわざ読み直す必要はありません。印象が十分把握できたか、印象に残らない本だった、ということになるのです。
*注意事項:小説などの文学作品は対象外
文学作品やエッセイなど、文章そのものを楽しむ本は、
3分のスクリーニング読書の対象外です。
小説が沢山積読になっている、という人は、温泉地に本とともにこもる、
「一人山ごもり」がおすすめです。
一日で、小説を10冊読破しました。小説読むのって時間かかりますね。
3分間スクリーニング読書法の応用
1.積読が解消したら、本を買うたびにスクリーニングをする
本を買ったときに、すぐ読むべき本なのかどうかを判断することはとても重要です。
あとから振り返ってみて、あの時読んでおけばよかった、と公開することもあるでしょう。そのため、買ってすぐに内容をざっと読んで、簡単にメモしてしまいましょう。
そうすれば、
「あえて積読にしている」事はあっても
「積読になっちゃった」はなくなります。
2.積読にしないために、本屋でスクリーニングする
50冊もスクリーニングを実施すると、
自分がどんな本を求めているのかがわかってきます。
そうしたら、時折出てきた「不要な本」を出して、お金を無駄にしないために、
あるいは、「後でいい本」を今買って積読を増やさないために、
本を買う段階でスクリーニングしてしまうのがいいでしょう。
もちろん、Amazonなどの通販でばかり本を買う人は、むずかしいです。
あるいは、近くに本屋がない人もいるかもしれません。
その場合は、図書館などで代替をするか、あるいは、前述の本を買うたびにスクリーニングを習慣にしましょう。
どんな本も、発売からしばらくは、高値で中古販売されます。そのため、読んでみたけど、実は要らない本だった、というときに、返品したり、古本屋に持っていったりすることで、お金を回収することができるでしょう。
回収したお金で、他の必要な本を買うなどするのが効率的です。
3.勉強するときの、本を読む順番を決める
10冊同じジャンルの本を持っているあなたは、おそらく何か特定のトピックを勉強しようとして、本を揃えたのではないでしょうか?
その場合、どの本からどういう使い方で読んでいくべきかを考えながら、学習計画を立てる必要があります。
それも結局、本の内容のレベル感や、構成によって決めなくてはならないことです。つまり、一度目を通してみることが重要です。
目を通して30秒のメモを取る際に、
「この本の使いみち」を書いてみましょう。
読み物として、通読すべきものなのか、
内容が高度なため、最後に回すべきものなのか、
教科書的に、必要箇所をつまんでいくものなのか、
問題集として、問を考えていくものなのか。
本の実際の内容によって、使い方が変わってきます。
3分間スクリーニングを行うことで、より精度良く読む順番を決めることができるでしょう。
まとめ:3分スクリーニング読書法で積読をぱっぱと解消しよう
3分間スクリーニング読書法は、全く開いたことのない本をなくして、
読むべき本の優先順位をつける方法です。
積読はあることそのものが胸のつっかえになることもあります。
あるいは、本当はいま読むべきで手元にあるのに気づいていない、
なんてこともあるかもしれません。
毎日、読まないといけない、と思っているけど、どんどん本が増えてって・・・
みたいなことを起こさないためにも、まずは簡単に処理していくことが大事です。
もし、3分間スクリーニング読書を試してみた、という方がいたら、ぜひ感想を教えてください!